株式会社 ジャパンロータリートランペットセンター
[略称  JRTC]

ロータリートランペットを中心としたトランペット、金管楽器
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ロータリートランペットガイド

初級者編
 
ロータリートランペットって何?
ロータリートランペットをなぜ使うの?
ロータリートランペットの持ち方は?
B♭,C管の違いは何?
ロータリートランペットの手入れの仕方は?
B♭管、C管のどちらを先に手に入れるべきですか?

ロータリートランペットって何?

 皆さんにとってトランペットは何かおわかりだと思いますが、ロータリートランペットについではどうでしょうか?皆さんが思うトランペットとロータリートランペットを写真で見てみましょう!


これがみなさんが思う一般的なトランペット


これがロータリートランペット

 写真からもお分かりだと思いますが、形がかなり違います。一番の違いは音の高さを変えるためにボタン(レバー)を押すことによって動くヴァルブ部分です。上側はピストンヴァルブが、下側はロータリーヴァルブが動くことによって、自由に音の高さを変えることが出来ます。写真の楽器の管の長さは同じ長さです。
 テレビでオーケストラの映像を見ていてトランペット奏者が楽器を横にして吹いているのを見たことがありますか?それは上の楽器を横にして吹いているのではなく、下側のロータリートランペットを吹いていたんですね。

 形の違いは分かって頂けたと思いますが、その他の違いは何でしょうか?

 楽器の長さは同じと先ほど書きましたが、ベル(朝顔の部分)がロータリートランペットの方がが大きいことのがお分かり頂けるでしょうか?ベルが大きく広がりが早いと音色が柔らかく、響きが豊かになります。それに比べて普通のトランペットは明るく華やかな音色が特徴といえます。

 ロータリートランペットはその音色が活かされるときに使われる楽器です。日本の皆さんにはまだ馴染みがない方も多いと思います。
具体的にどのようなときに使われるかは中級者編でお話しましょう。

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ロータリートランペットをなぜ使うの?

上記でピストントランペットとロータリートランペットとを説明しましたがなぜロータリートランペットを使うのでしょうか?ピストントランペットを持っている人にはわざわざ同じ長さの管を持つロータリートランペットを持つ必要ないと思う方もいらっしゃることと思います。

 この質問はなぜ、同じ長さの管を持つフリューゲルホルンやコルネットと持ち替えなければいけないのか?という質問と同じかもしれません。フリューゲルホルンやコルネットを持ち替えるのはなぜでしょうか?フリューゲルホルンは非常に柔らかい音が魅力ですし、コルネットのほうがより早いパッセージを吹きやすいなど楽器ごとにすばらしい特徴があります。

 多くの方々がロータリートランペットはドイツの作曲家の作品でその他の作曲家の作品はピストンで演奏するものだと思っていらっしゃるのではないでしょうか?この考え方は本当に正しいのでしょうか?ドイツの作曲家ベートーヴェンの作品をロータリーで吹くことが本当に正しいことなのでしょうか?当時はナチュラルトランペットで演奏していてピストンもロータリーも関係ない時代です。作曲家がイメージした音を本当に求めるのであればどの楽器を使うことが正しい・間違いなどとは言えないと思います。

 同じトランペットですから柔軟に曲や状況にあわせて、ピストン・ロータリーを使い分けることによって演奏の幅を広げることが可能になると思います。ピストンとロータリーのどちらが優れているかなど関係ありません。どちらもトランペットとしての長所・短所があるのですから長所が活かせるように楽器を使い分けていただきたいと思います。また、ソロ・アンサンブル・吹奏楽などオーケストラ以外でも新たな響きが作って見てはいかがでしょうか?

 日本では歴史的な流れもあってピストントランペットに関しては情報・楽器ともに豊富に揃っています。ロータリートランペットが普及してきましたが、比較してみればまだまだな一般的な楽器ではない状況です。楽器の情報が少ないことも事実ですが、皆さんがこのページを読んで下さり、少しでも理解が深まっていただければ幸いです。

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 ロータリートランペットの持ち方は?

ロータリートランペットを持っていると左手の指が痛いというのはどうしたらよいか?という質問をよく受けます。楽器の持ち方について説明しましょう。

    

 基本的な持ち方の代表例を2つ上に並べました。左側はウィーンの多くのプロ奏者がしている楽器の持ち方、右側はドイツの奏者に多い持ち方です。どちらが良いかは個人の好みですから気にしなくても大丈夫です。

 上の両方とも指かけにかけている、薬指もしくは小指が痛くなる方が多いのです。時に日本人は手が外国人に比べ小さいですから、他に良い方法はないでしょうか?

 まず、上の2枚の写真は薬指を指かけにかけたもち方です。見てお分かり頂けますが親指を第3トリガーにかけないようにして持ちます。私はいつもこの持ち方で必要なときのみ親指を伸ばして第3トリガーを使います。

こちらは小指をかけた状態での持ち方です。

 ロータリートランペットのマイスター(Meister 国家資格を持った製作者)は普通の人よりも手がかなり大きいので、あまりこの辛さが残念ながら分からないようです。私が個人的に知っているマイスターには日本人の手の大きさについて伝えていますから、将来的には改善されるかもしれません。
 上に説明しましたが指の痛みが全く無くなるかどうかは個人差もあります。慣れる事も大事ですので、より多くの機会でロータリートランペットを使って欲しいものです。

 次に右手の状態です。

 右手の指の先で押しましょう!よくピストントランペットで指のおなかで押す人を見かけますが、ロータリートランペットではその押し方ではすばやくロータリーを動かすことが出来ません。また、親指は右の写真のようにするほうが効率よく指が動かせます。

 楽器の持ち方は姿勢にも影響が出てきますから、正しくないと演奏にも影響が出ます。最初は慣れないかもしれませんが、正しい持ち方を心がけて下さい。

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B♭管、C管の違いは?

      

上の写真の左側がB♭管(ドイツ語ではB(ベー)管と発音します)で、右側がC管(ドイツ語ではC(ツェー)管と発音します)です。写真の都合で微妙に大きさの設定が異なっていますが、ほぼ現物を見てもこの上の写真で感じる大きさの違いがあります。B♭管、C管の違いはロータリートランペット・ピストントランペットでも同じことです。まずB♭管とはいったいどのようなものでしょうか。

 楽器をすでに持っている方のほとんどが知らないうちにこのB♭管を最初に吹いています。このB♭管をトランペットの運指法でド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドと吹くと、ピアノで弾くド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドとは違い半音二つ分低くシ♭・ド・レ・ミ♭・ファ・ソ・ラ・シ♭と同じ音の高さになっています。このような楽器を移調楽器と言います。ブラスバンドを経験した方はチューニングしたときにすでに理解している方も多いと思います。”B♭(シの♭)”でチューニングするのにトランペットは”ド”で合わせたことを不思議に感じた経験があったと思います。

 それに対してC管は、トランペットの運指法でド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドと吹くとピアノで弾くド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドとが同じです。上の写真でもわかるようにB管はC管より音が低くなるため楽器全体の長さも少し長めになります。

 なぜB♭管を初心者がもつことが多いかといえば、現代の主なトランペットの中では一番管が長く基本を学ぶのに最適だからです。その他の理由として昔は今のB♭管よりも長い楽器がありましたが、歴史の流れの中で安定した演奏が可能だったB♭管が主流になっていったこと、昔の楽器を作る技術では良いC管がB♭管に比べてはるかに少なかったこと、管楽器の性質として♭系の楽器の音色が豊かで安定していることなど理由はこのほかにもたくさん上げられます。今は優れたC管が多くありますが、B♭管トランペットはやはり中心的な存在です。

 B♭管の説明のところで移調楽器と書きましたがトランペットはB♭管、C管の他にD管、E♭管、E管、F管、G管、A管などがあります。これらの楽器を具体的にどのように使い分けるかは中級編でお話したいと思います。
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ロータリートランペットの手入れの仕方は?

 楽器をより長く、良い状態で保ちたい気持ちは皆さん誰もが同じだと思います。ロータリートランペットの手入れについてご説明したいと思います。まず、楽器の中はどのように掃除したらよいでしょうか?

これは、ちょっと分かりにくいのですがシャワーヘッドを外して楽器の中を洗うための道具です。 シャワーヘッドを外して実際に付けてみた状態です。

このような形で楽器内をお湯、もしくは水にて洗浄することが可能です。
※ いきなり水道を開いて使用すると水圧によりスライドが飛ぶ恐れがありますので気をつけてお使いください

 もちろんこの洗い方だけでは不十分です。定期的(2,3ヶ月に一度)に楽器用のブラシで磨くことが必要です。楽器を洗ったあとですが、水気をよく切りクロスやセーム革で汚れなどをきれいにふき取ります。スライドにグリスを塗ることは皆さんよくご存知だと思いますが、ロータリー部分のどこにどのタイプのオイルを差すかを説明したいと思います。

まず裏の外蓋を開けてみて下さい。真ん中に少し出っ張ったところがロターリーの回転する部分です。その部分に重いオイル(粘り気のあるオイル、スピンドルオイルやキィオイルなどを指します。)を1,2滴写真のような形で差します。この状態でオイルが外側にはみ出さないようにしてロータリーを回転させ、オイルをなじませます。他のロータリーにも同じようにオイルを差します。
写真でも少し分かりにくいのですが、隙間に重いオイルを差します。ロータリーの可動しているところに差しましょう。
ロータリーを可動させる連結部分に少しずつ重いオイルを差します。この部分のオイルを差す方が非常に少ないため、楽器の状態が早く悪くなってしまっていることが多いようです。"ロータリーを回転させたときにカチャカチャ音がする”との相談受けますが、これは可動部分のオイル不足が主な原因です。また、重いオイルを差す部分に普通のオイル(軽めのバルブ・ロータリーバルブオイル)を指す方がいますが、これも早く磨耗する原因になりますので気をつけて下さい。ただ、重いオイルは多く差しすぎると動きが重くなる原因にもなります。毎日使う方なら2、3週間、たまに使う場合は1ヶ月を目安にして下さい。

 軽めのオイルはマウスパイプから普通にロータリー内部に差します。個人的意見ではありますが、ケチらずにしっかり差したほうが楽器のためには良いです。

店長お奨め
軽いオイル La Tromba T2
重いオイル Reka製achsオイル、Hetman製
スライドグリス La Tromba
スライドオイル Yamaha製 (第3トリガー付のスライドにはオイルをお奨めしています。)
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 B♭管、C管どちらを先に手に入れるべきですか?

 最近、この質問が多く寄せられています。B♭管、C管両方手に入れたいものですが、やはり楽器自体は高価なものですから2本すぐに揃えるわけことは難しいものです。最初にどちらを買うべきですか?と言う問題は切実な問題と思われます。 この質問が私のところに寄せられた時には、どのような活動を今現在されているのか、また将来どのような活動を行いたいかをお聞きします。オーケストラなのか吹奏楽なのか?他にブラスアンサンブルや完全にソロのためにと言う方もいらっしゃいます。

 B♭管を薦める場合は、吹奏楽、ブラスアンサンブル、ソロ、オーケストラで主に2番を担当することが多い方です。吹奏楽、ブラスアンサンブルではほとんどの楽譜がB♭譜でC管を持つ場合は移調する読み替えが必要になってきます。オーケストラを経験されている方はお分かりになると思うのですが、意外とこの読み替えが大変です。特に動きが多い吹奏楽・アンサンブルではかなり移調のトレーニングしなければ、すぐには音を読み替えることはできません。

 普段からピストンは吹かずにロータリーを常に吹きたいと考えていらっしゃる方はB♭管を持っていただきたいと思います。基本練習などはやはりB♭管でトレーニングすることは重要です。

 C管を薦める方はオーケストラで1番を担当することが多い方です。2番を担当する方もモーツァルトやハイドンなどの作品を演奏することが多い方はB♭管を無理に先に手に入れる必要はありません。ただ、下の実音F、Eが出てくる曲ではC管で出せない音なので問題が起きてきます。実際のプロの現場ではほとんどの方がC管を使っています。中級編ではその理由や逆にB管をどのような場面で使うかをご説明したいと思います。

 各々の活動によってアドバイスも変わりますが基本的には上に述べた理由を中心にご連絡しています。自分の場合どちらがよいか悩んでいらっしゃる方はメールにて遠慮なくご質問下さい。
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